カニステルの種はとても大きくて特徴的ですよね。黄色い果実からどんと現れる種の存在感はなかなかのものです。

そんなカニステルの種は蒔いたら育てることができるのでしょうか?ちゃんと芽が出るのか気になりますよね。

また、こんなに大きな種ですからもしかしたら食べられるのかも?と思ってしまいます。今回はそんなカニステルの種について調べてみました。

カニステルの種を蒔いたら育つの?


カニステルの種は、果実から取り出して蒔けば育てることができます。

他の果樹が育たないようなやせた土地でも栽培することができますが、やせた土地で育てた場合は果実のサイズが小さく数が多くなります。

逆に、肥沃な土地で育てた場合には果実の数は少なくなりますがサイズが大きくなります。

乾燥には比較的強く、一方で寒さにはあまり強くないという特徴を持っています。

冬に氷点下になってしまう地域ではおそらく枯れてしまう?

教師の画像
カニステルの幼木は-1℃で枯死、成木は-5℃で枯死するとされています。

種から育てる実生だと結実まで3~6年かかりますから、一年のうち氷点下になる時期がある土地ではなかなか育てるのが難しいようです。

日本だとカニステルが育ちそうな場所は沖縄だけ?


上記の気候の問題から、日本の気候でカニステルが育ちそうなのは沖縄だけです。実際に調べてみると、カニステルの栽培・生産は日本においては沖縄だけ。

しかも、沖縄でも大々的に売られているわけではなく特定の地域やお店でひっそりと売られているくらいレアな果物なんだそうです。

カニステルの育て方はどうすればいいの?

考える女性
まず、果実から種を取り出したら数日以内に蒔きましょう。その際に殻を取ってから蒔くと2~3週間で発芽しますが、殻を取らずに種をまくと3~5ヶ月ほどかかって発芽します。

病害虫に関してはカイガラムシが付く程度で、あまり問題ではありません。

幼苗のうちにカンカン照りにさらされないよう、50cmくらいの高さになるまでは室内で6~8ヶ月栽培してから外に出しましょう。

1m以上に成長したら直射日光を当てても問題ありませんが、それまでは半日になるよう日陰を作ってあげる必要があります。

用度については一般的な腐葉土を使用し、水やりについても葉に勢いがなくなったら挙げる程度の普通の水やりで十分です。

春と夏の二回花が咲きますが、花だけが咲いて実をつけないこともあります。

年に二回実をつけることもありますし、春と夏のどちらかだけ実をつけることもありますのでその時に応じてよく観察してください。

実の付き方については日照時間や土壌の栄養など環境的な要素によって変わってきます。

実がついて膨らんで来たら、よく実の状態を観察して収穫時期を見極めます。実の色が緑色から黄色く変わり、色が濃くなって来たら収穫します。

カニステルの種は食べられるの?


結論から言うと、カニステルの種は食べられないことはありませんが、特別美味しいというわけでもありません。

特に人体に害のあるものではないので、食べても問題がないといったところです。

調べてみるとゆでて食べるよりも少し乾燥させて炒る、焼くといった食べ方が多いようです。食べてみると粉っぽさや苦みを感じますがえぐみはないようです。

味はこれといって特筆すべきこともありませんが、カニステルの種にはタンニン、ロイコアントシアニン、グリコシド、サポニンといった成分が含まれています。

他にも抗菌作用のあるレクチンが抽出されることがわかっています。

まとめ

カニステルの種は比較的育てやすいことがわかりましたが、一方で日本の沖縄以外の気候では物理的に育てることが難しいということもわかりました。

冬場は氷点下近くまで寒くなってしまう日本において、カニステルの栽培はどうやら難しいようです。

また、カニステルの種には様々な栄養成分があるものの味の方はあまり美味しくはないようです。

胃潰瘍の薬などの成分としても使われるくらいなので、食べ物というよりも薬のようなポジションなのかもしれませんね。

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