みなさんは西洋梨のドワイエンヌ・デュ・コミスという名前をご存知でしょうか?私は初めて聞いた名前だったのですが、それもそのはず。

実はこの西洋梨、かなり希少性の高い梨なんだそうです。いったいどうしてそんなに希少性が高いのでしょうか?

また、お店で買うことはできるのでしょうか?そんなドワイエンヌ・デュ・コミスについて調べてみました。

ドワイエンヌ・デュ・コミスとは?

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ドワイエンヌ・デュ・コミスは1949年、フランスのアンジェ地方の「コミス・ホルティコール果樹園で誕生しました。

コミスの愛称で呼ばれ、「ドワイエネ・デュ・コミス」や「ドワイアンヌ・デュ・コミス」と表記されることもあります。

日本には明治時代の初期にアメリカ経由で導入され、宮内庁大膳職主厨長の秋山徳蔵が「アイスクリームのように溶けてしまう、実に素晴らしい逸品」「あれこそ果物の王である」と称しています。

このように食味が大変優れていますが、栽培が非常に難しい品種でもあります。

一本の木から収穫できる量の少なさや病気に弱いことなどから栽培があまり普及せず、現在でも生産量は多くありません。そのため市場に出回ることもあまりありません。

コミスは「カリフォルニア」という品種の親であり、他にも「ゼネラル・レクラーク」の親ではないかという説もあります。

ドワイエンヌ・デュ・コミスの味や形などの特徴は?


コミスの果重は250~350gで、果皮は黄緑色をしていますが、熟すと全体的に黄色みがかってきます。日にあたると、あたった面がうっすらと赤く染まることもあります。

味は甘みと酸味のバランスが良く、完熟すると果汁が滴るくらいにジューシーでとろけるような舌触りになります。

強い甘みに適度な酸味、その他にも鼻に抜けるような芳醇な香りがコミスの風味に深みを増しています。

ラ・フランスとどう違うの?

考える女性
とろけるような舌触りや、果重が300g程度のラ・フランスに対してコミスは350gとよく似ています。

しかし、ラ・フランスの方が少し丸みのある紡錘形でコミスはそれに比べると少し縦に長い形をしています。

他にもラ・フランスの表面のさびは灰色に近いものが多くコミスは茶色っぽいという違いや、追熟したときに色が変わらないラ・フランスと熟すと黄色っぽく変化するコミスという違いもあります。

ドワイエンヌ・デュ・コミスの旬の時期と主な産地は?


コミスの収穫は10月初旬ごろから始まり、長いところでは11月頃まで続きます。あまり多くはないようですが、10月中旬ごろから12月頃まで市場に出回っています。

食べごろの旬としては10月中旬から11月上旬まで。日本では山形、福島、青森など限られた地域でのみ生産されていますが、これらの収穫量も決して多くはないようです。

栽培が難しい為あまり生産していない。でもとても美味しい洋梨

ポイント
先述したように、もともとの収穫量の少なさに加えて病気などに弱い性質を持っているためとても栽培が難しいコミス。

旬の時期や市場に出回る時期でも、お店に並ぶのはほんの数日くらいなど、かなり希少価値が高い品種であると言えます。

お店に並んでいること自体が珍しいっ品種なので、お店で見かけたらすぐに購入することをおすすめします。

ドワイエンヌ・デュ・コミスの食べごろは?

考える女性
コミスは熟していくと表皮の色がだんだん黄色みがかっていくので、黄色っぽくなって来たら食べごろのサインです。

また、コミスのヘタの近くを指で軽く押さえてみて、跡がついたら食べごろです。

まとめ

フランス生まれの西洋梨、ドワイエンヌ・デュ・コミスについてご紹介しました。

栽培がとても難しく市場への流通もあまりない希少性に比例するように、極上の美味しさを感じさせてくれるまさに梨の王様でしたね。

流通期間であってもその出荷量は少なく、かなりレア度の高い品種ですので見かけたら手に取っておきたいですね。

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