西洋梨には多くの種類があり、形もよく似ているものが多いので、見分けるのが難しいと言われています。

しかし、「フレミッシュ・ビューティ」という品種は、他の西洋梨と比べて、とても見分けやすい品種の1つです。

なんと、日光に当たっていた面だけが赤色に変色するというのです。とても気になりますよね。

そこで今回は、「フレミッシュ・ビューティという西洋梨の味などの特徴は?」についてお話したいと思います。

フレミッシュ・ビューティとは?

黒板
フレミッシュ・ビューティは、1800年代初頭にベルギーのフランダースの森の中で、「ワン・モス氏」によって発見された品種です。

日本へは、1868年に渡ってきたとされており、日本で一番初めに栽培された西洋梨とも言われます。

また、フレミッシュ・ビューティには別名があり、ヨーロッパの国々では「フォンダント・デ・ボア」と呼ばれています。

しかし、実はこの呼び方こそが、この品種の発見者である「ワン・モス氏」が発見した当初に付けた名前なのです。

また、日本では、日光に当たった部分が赤く染まることから、「日面紅(ひめんこう、ひもこ)」と言う別名で呼ぶこともあります。

フレミッシュ・ビューティの味や形などの特徴は?


フレミッシュ・ビューティは、1つの果実の大きさが400~500gで、他の西洋梨と比べると大玉です。形はふっくらとした美しい卵型をしています。

果皮は、未熟なものの地色は黄緑色で、日光が当たっていた面だけが赤く色づいているのが最大の特徴です。

その後完熟すると地色は黄色になり、そして、果肉は乳白色をしています。

フレミッシュ・ビューティは、甘さと爽やかな酸味のバランスがよくとれています。

また、果肉には果汁がたっぷり含まれていてジューシーで、上品な味わいです。熟すと、甘くて芳醇な香りが広がります。

果皮表面には、果点が見られますが、気にする必要はありません。安心して食べられます。

しかし、果皮に傷ができてしまうと痛みが早くなるので、優しく取り扱うように注意しましょう。

ラ・フランスとどう違うの?


フレミッシュ・ビューティは、ラ・フランスのごつごつした形状とは異なっており、美しい卵型をしています。

また、果皮の色については、ラ・フランスは、未熟のものも完熟のものも黄緑色なのに対し、フレミッシュ・ビューティは、未熟なものは黄緑色で、完熟のものは黄色になります。

しかし、最大の違いは、フレミッシュ・ビューティは、日光が当たっていた部分だけが、赤色に染まっていることです。

また、味に関しては、ラ・フランスは酸味が強く、舌触りはなめらかです。フレミッシュ・ビューティは、若干舌触りが荒くザラザラとした感じが残ります。

フレミッシュ・ビューティの旬の時期と主な産地は?

考える女性
フレミッシュ・ビューティの収穫時期は、9月下旬から10月上旬です。

他の西洋梨と同様に、追熟させる必要があるので、収穫時期と旬の時期は異なります。

旬の時期は10月で、この時期に合わせて出荷がピークを迎えます。

フレミッシュ・ビューティの主な産地は、生産量が第1位の青森県です。国内の生産量の50%以上を占めています。次に、第2位に秋田県、第3位に岩手県が続きます。

しかし生産量は、西洋梨全体の約1%程度と非常に少なく、希少な品種の1つです。

フレミッシュ・ビューティの食べごろの見分け方は?

ポイント
フレミッシュ・ビューティの食べごろの見分け方は簡単です。

熟して食べごろになると、果皮の地色が黄緑色から黄色になります。そして、あまくて芳醇な香りが広がってきます。

まとめ

今回は、「フレミッシュ・ビューティという西洋梨の味などの特徴は?」についてお話してきました。

フレミッシュ・ビューティは、見た目が赤い色をしている面があることから、他の西洋梨と区別しやすい品種でもあります。

是非、食べごろを上手に見分けて、最高の状態の、フレミッシュ・ビューティを楽しんでください。

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