西洋梨というと、西洋の国々が原産の品種であると思われがちですが、それは間違いです。
実は近年では、日本でもいくつかの西洋梨の品種が生まれています。
その中でも、「バラード」という品種は、日本の山形県の試験場において生まれた品種で、親品種の「ラ・フランス」と「バートレット」の良い性質を受け継いだ品種です。
バラードとは?
バラードは、日本で生まれた品種です。
1999年に、山形県の園芸試験場において育成された西洋梨です。親は、「ラ・フランス」と「バートレット」です。
名前の由来は?
「バラード」という名前は、音楽好きの育成者が付けた名前です。
バラードの味や形などの特徴は?
バラードは、1つの果実の大きさが300~500g前後です。形はバートレットのような下膨れ型で典型的な西洋梨の形をしています。
果皮については、未熟なものは黄緑色をしていますが、その後完熟すると黄色になります。
表面に現れるサビは比較的多めです。また、果肉は美しい白色をしています。
バラードは熟すと、糖度が16~18%にもなるほど甘味があります。酸味は控えめなので、まったりとした強い甘みが口の中に広がります。
また、果肉は果汁がたっぷりなのでジューシーで、とろけるような柔らかい、芳醇な味わいです。
果皮に見られるサビは、このバラードの特徴なので気にする必要はありません。
ラ・フランスとどう違うの?
バラードは、ラ・フランスに比べてやや大きめです。
また、ラ・フランスはごつごつとしてじゃがいものような形ですが、バラードは「バートレット」譲りの下膨れの典型的な西洋梨の形をしています。
バラードの旬の時期と主な産地は?
バラードの収穫時期は、9月下旬から10月下旬です。
バラードも他の西洋梨と同様に、収穫後に追熟させる必要があるので、追熟させてから出荷が始まります。
その為、旬の時期は、10月上旬から10月上旬で、それに合わせて出荷されていきます。
バラードの食べごろの見分け方は?
バラードの食べごろの見分け方は、先ほど「・ラ・フランスとどう違うの?」でお話しした通り、果皮の色で判断できます。
未熟なものは果皮が黄緑色をしていますが、熟して食べごろになると、黄色に変色します。
他にも見分け方があります。
まずは、香りです。食べごろになると芳醇な香りが果実から広がっていきます。
まとめ
今回は、「バラードという西洋梨の味などの特徴は?」についてお話してきました。
バラードは、間違いなく日本で生まれた西洋梨です。
味も香りも風味も、親品種の良い所を受け継いだ、素晴らしい品種です。主な生産地の山形県では、「ラ・フランスよりも上」と言う人もいるほどの西洋梨です。