いちご

関東ではあまりお目にかかれない、希少価値の高い「こいのか」といういちごの品種はご存知ですか?。今回はそんな「こいのか」についてご紹介します。

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恋の香(こいのか)という品種について

教師の画像
農研機構九州沖縄農業研究センターにおいて、「さちのか」を母に、「とちおとめ」を父として交配されてできたのが、「高良6号」です。

品種登録出願時は「高良6号」という名前でしたが、2011年に「こいのか」という名前で、品種登録されました。品種開発は、長崎県と大分県の共同で行われました。

品種開発の背景として、九州北部山間地域は、冬は低温であることや日照時間が少ないため、安定して栽培できる優良な品種がこれまでになかったことです。

そこで、九州北部山間地域でも安定して栽培できる品種で、「とよのか」に代わる優良品種を育成しました。

「こいのか」は、何時食べても甘く、恋の甘さを連想させるいちごということから命名されました。ですので、「恋の香」と表示されることもあります。

恋の香(こいのか)といういちごの特徴は?

いちごの画像

「こいのか」は、円錐?長い円錐形、「とのよか」よりも小さく、「さちのか」くらいの大きさの小さいいちごです。コロンとしていて可愛い印象です。

果重は12gほどですが、L(15g)、2Lサイズ(25g)のものは40%以上あります。果皮の色は赤色で、種の部分のくぼみが深く、光沢があります。ヘタの部分が比較的小さいです。

果実は「とよのか」よりも硬め、「さちのか」よりも軟らかめで、日持ちがいいです。果肉は淡い白色から淡い紅色をしています。

果心部に空洞はあまり見られません。「こいのか」は甘みが強く、糖度は10度以上です。甘みも強いですが、酸味も強いのが特徴です。

酸味は、0.74%で「とよのか」と同等ほどで、「あまおう」よりは酸度が低いです。甘みと酸味のバランスが取れている味です。

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恋の香(こいのか)はどこ生まれのいちごでどこが主な生産地?旬の時期は?

ポイント

「こいのか」の主な生産地は長崎県です。長崎県は平成28年産のいちごの収穫量および作付面積は全国で5位の実績を誇ります。

長崎県にはいちごの古い歴史があります。江戸時代末期に初めてオランダからいちごが伝わり、「オランダいちご」と呼ばれています。

九州北部山間地域で栽培できるように育成された「こいのか」は、早出し促成栽培されるため、出荷量が少ない時期に販売できるあめ高単価で取引されます。

年内の収穫量が「とよのか」よりも多く、2月末までの早期収穫量及び4月末までの収穫量は「とよのか」と同等以上のものになります。

年内の収穫量が多いと高単価で取引されるため長崎県や大分県での早出し促成栽培の拡大が期待されています。

「こいのか」は11月頃から市場に出回ります。しかし、「こいのか」は関東地方では栽培されていないので、希少価値が高いです。大阪市場にはシェアがあります。

長崎県が生産している他の品種は?

長崎県には、「ゆめのか」や「さちのか」、「とよのか」があります。

いちご大国である福岡県が近くにあることから福岡原産の「さちのか」「とよのか」などは長崎でも根強いのでしょう。

あとがき

長崎県は、昔の主力品種を多く育てていますが、その中にも「ゆめのか」や「こいのか」というブランドがあります。

東京に住んでいる私はあまり長崎県のいちごを食べる機会が少ないですが、甘酸っぱい恋の味「こいのか」をぜひ食べてみたいものです。

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