りんご
「1日1個のりんごは医者を遠ざける」となんて、りんごは健康的だと言わんばかりの諺がある一方で、りんごは太る、糖尿病をまねくといった、体に悪いと言われる情報もちまたに溢れています。

一体、何が真実なのか迷ってしまいますよね。

そこで、りんごは体に悪いと言われる理由と、逆にりんごは健康的だと言われる理由、双方の意見をご紹介したいと思います。

その上でどちらが正しいのか、あなたが判断する手助けができれば幸いです。

りんごは体に悪いと言われる理由は?


一般的には、野菜と果物をきちんと食べることで、ビタミン・ミネラルといった栄養素が摂れます。と聞く機会が多いかと思われます。

実際には、野菜と果物はひとくくりにすることはできず、野菜には高い栄養素が期待できるが、果物は糖と水分とほんのわずかの食物繊維しかなく、野菜のように栄養価に優れてはいないという専門家もいるのです。

この意見を尊重すれば、果物の一種であるりんごも、体に悪いということになりますよね。

では次に、もう少し突っ込んで、本当にりんごが体に悪いのか考察していきたいと思います。

酸化(変色)しているりんごは体に悪い?


りんごを皮を剥いたり、包丁でカットしたりすると、その切り口から茶色く変色しますよね。

その原因ってご存知ですか?

実は、りんごに含まれているポリフェノールと空気中の酸素が結合して、酸化が起こり、メラニンが生成されることで変色が起こるのです。

この生成された「メラニン」は、「メラニン毒素」とは別物です。よって毒性はないため、酸化しているりんごを食べても無害であり、体に悪いということはありませんよ。

糖尿病のリスクがあがる?

教師
りんごに含まれている糖質は、単糖であるため体内への吸収が早いという性質があります。

そのため、りんごを食べ過ぎると血糖が上昇してしまったり、血中の中性脂肪の上昇を招くことがあります。

ただ、毎日のように食べ過ぎたというような特殊な場合に限るので、普通に食べている分には、糖尿病のリスクを上げるにまでは至りません。

ただし、すでに様々な要因により糖尿病を発症させている方が、りんごを食する場合には、医師に相談の上、決められた量を守るようにして下さいね。

1日1個のりんごは医者を遠ざけると言われることもあるけれど本当?


適切な量を守って食べれば、りんごに含まれた豊富な栄養素を摂ることができ、医者要らずの健康体に近づけることは可能です。

具体的に注目すべき栄養素は、りんごポリフェノール(プロシアニジン)です。

抗酸化作用があり、ガンや心臓病、動脈硬化などの予防が期待できます。

また、脂肪の吸収を阻害したり、気になる脂肪を燃焼させたりと、ダイエット効果があり、悪玉コレステロールを下げてくれる効果もありますよ。

更に、口腔ケアにも欠かせません。歯垢がつきにくい環境に導いてくれたり、虫歯の発生を抑えてくれます。

また、りんごペクチンといわれる食物繊維も豊富で、体に不必要なものを絡め取って排出する役割があるため、便秘にも効果的です。腸内の環境を整えてくれる作用もあり、下痢の症状も和らげてくれますよ。

以上よりりんごは、ガンや生活習慣病の予防、ダイエット、口腔ケア、便秘解消や腸内環境を整える作用に至るまで、体に有益な栄養素が満載なことがお分かりいただけたかと思います。

これが医者要らずといわれる所以なのですね。

結局りんごを食べると体に悪いの?健康になるの?

考える女性
確かに、りんごを食べ過ぎれば、糖質の摂り過ぎになり、体に悪影響を与えてしまう恐れがあります。

一方で、先にお話しした通り、りんごには体に有益な栄養素も豊富に含まれています。

ですから、りんごの糖質が気になるからと一切口にしないのではなく、適度な量(1日につき多くとも1/2個まで)を食べ、体に有益な栄養素を摂り入れるのがベストではないでしょうか。

生のりんごとりんごジュースどっちのほうが健康的なの?

ポイント
生でりんごを食べるより、ジュースにした方が凝縮されていて、健康的なイメージがあるかもしれません。

実際には、りんごをジュースにすると、その過程でビタンミや食物繊維が失われてしまい、更に濃縮されているため、カロリーや糖質の摂り過ぎにもなりかねません。

また、りんごの皮にはポリフェノーやペクチンなど栄養の宝庫です。

なるべくなら、りんごは生でかつ、皮ごと食べることをお勧めします!

まとめ

りんごは体に悪いのか?それとも、健康的にしてくれるのか?お話してきました。

どちらの意見にも一理あります。

ただ、りんごには体に有益な栄養素があるのは事実です。

要は、いかに健康的な食材でも、食べ過ぎれば体に不具合を起こしてしまうのと同様で、りんごもまた適度な量を摂ることで体を健康に導く手助けをしてくれるのです。

ですから、りんごは体に悪いと断言はできず、適量を摂ることで、体に有益に働くと考えるべきではないでしょうか。

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