西洋梨には多くの種類がありますが、その中でも、「バートレット」という品種をご存知ですか?

この「バートレット」は、昔は缶詰用として加工されることがほとんどでしたが、現在では生果の状態のままでも美味しいと、人気を集めている西洋梨です。

そこで今回は、「バートレットという西洋梨の味などの特徴は?」についてお話したいと思います。

バートレットとは?

バートレットは、イギリスで1770年ごろに生まれた西洋梨です。

昔は缶詰として食べられていた?

バートレットは、冒頭でお話ししたように、昔は缶詰として加工されて食べられることがほとんどでした。

これは、バートレットは、完熟する少し前までは果肉が非常に固く、形が崩れにくいという特徴があることから、缶詰用として利用されていました。

しかし近年は、西洋梨全般において言えることですが、「西洋梨は追熟させることにより、生食でとても美味しく食べられる」という事実が周知されてきたことから、生食の需要が高まってきています。

別名はウィリアムズ

このバートレット、実は「ウィリアムズ」という別名があります。

これは、バートレットは、イギリスのウィリアム氏が繁殖させたことから来ています。

イギリスでは、「ウィリアムズ・ボン・クレティン」と呼ばれており、1790年にアメリカに渡っていきました。

その後、この品種を栽培している農地を所有したバートレット氏が、当初の「ウィリアムズ・ボン・クレティン」という品種名を知らずに、自分の名前を付けて「バートレット」と命名し、アメリカ全土に広めてしまったことから、「バートレット」と呼ばれるようになったのです。

バートレットの味や形などの特徴は?

教師
バートレットの形は、1つの果実の大きさが200~300g前後で、下膨れの形をしています。果皮は、熟す前は黄緑色で熟すと黄色になります。

味は、西洋梨の中では甘味があまり強くありません。しかし、甘味と一緒にほどよい酸味が楽しめる、バランスの取れた梨です。

また、果肉はジューシーで、柔らかでなめらかな食感があります。

完熟したときの香りは、他の西洋梨と比べてもとても強いのが、最大の特徴とも言えます。

ラ・フランスとどう違うの?


バートレットは、西洋梨の代表格とも言われる、「ラ・フランス」とどのように違うのでしょうか?

異なる点をいくつかご紹介しましょう。

まず始めに、見た目です。ラ・フランスは、ごつごつとしたじゃがいものような形で、果皮にはサビが多くあり、あまり美しいとは言えません。

しかし、バートレットは、「ザ・西洋梨」というような、綺麗な下膨れ型をしていて、果皮にはサビは見られず、黄緑色~黄色で見た目が美しいです。

また、味においては、ラ・フランスの方は甘みが強いのに比べて、バートレットの甘みはそれほど強くなく、酸味とのバランスが楽しめる西洋梨です。

また、香りについては、バートレットの方が完熟したときの芳醇な香りが強いのが特徴です。

このように、バートレットとラ・フランスは、見た目も味も大きく異なります。

バートレットの旬の時期と主な産地は?

ポイント
バートレットの旬の時期は、9月上旬から10月であり、とても短い期間です。

収穫してから、約1週間~3週間程度追熟させると、完熟して食べごろになります。

また、バートレットの主な産地は、生産量第1位が北海道で、生産量の全体の約30%を占めています。

その後に、第2位青森県、第3位山形県と続きます。

まとめ

今回は、「バートレットという西洋梨の味などの特徴は?」についてお話してきました。

バートレットは、かつては、ほとんどが缶詰用として加工されて食べられていましたが、近年では、追熟後の美味しさから、生食で食べられることが増えてきました。

是非、旬の時期のバートレットを生食で味わってみてください。缶詰とは違った、フレッシュな味を堪能できるはずですよ。

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