西洋梨には多くの種類がありますが、その中でも、「バートレット」という品種をご存知ですか?
この「バートレット」は、昔は缶詰用として加工されることがほとんどでしたが、現在では生果の状態のままでも美味しいと、人気を集めている西洋梨です。
目次
バートレットとは?
昔は缶詰として食べられていた?
バートレットは、冒頭でお話ししたように、昔は缶詰として加工されて食べられることがほとんどでした。
これは、バートレットは、完熟する少し前までは果肉が非常に固く、形が崩れにくいという特徴があることから、缶詰用として利用されていました。
別名はウィリアムズ
このバートレット、実は「ウィリアムズ」という別名があります。
これは、バートレットは、イギリスのウィリアム氏が繁殖させたことから来ています。
イギリスでは、「ウィリアムズ・ボン・クレティン」と呼ばれており、1790年にアメリカに渡っていきました。
バートレットの味や形などの特徴は?
バートレットの形は、1つの果実の大きさが200~300g前後で、下膨れの形をしています。果皮は、熟す前は黄緑色で熟すと黄色になります。
味は、西洋梨の中では甘味があまり強くありません。しかし、甘味と一緒にほどよい酸味が楽しめる、バランスの取れた梨です。
また、果肉はジューシーで、柔らかでなめらかな食感があります。
ラ・フランスとどう違うの?
バートレットは、西洋梨の代表格とも言われる、「ラ・フランス」とどのように違うのでしょうか?
異なる点をいくつかご紹介しましょう。
まず始めに、見た目です。ラ・フランスは、ごつごつとしたじゃがいものような形で、果皮にはサビが多くあり、あまり美しいとは言えません。
しかし、バートレットは、「ザ・西洋梨」というような、綺麗な下膨れ型をしていて、果皮にはサビは見られず、黄緑色~黄色で見た目が美しいです。
また、味においては、ラ・フランスの方は甘みが強いのに比べて、バートレットの甘みはそれほど強くなく、酸味とのバランスが楽しめる西洋梨です。
また、香りについては、バートレットの方が完熟したときの芳醇な香りが強いのが特徴です。
バートレットの旬の時期と主な産地は?
バートレットの旬の時期は、9月上旬から10月であり、とても短い期間です。
収穫してから、約1週間~3週間程度追熟させると、完熟して食べごろになります。
また、バートレットの主な産地は、生産量第1位が北海道で、生産量の全体の約30%を占めています。
まとめ
今回は、「バートレットという西洋梨の味などの特徴は?」についてお話してきました。
バートレットは、かつては、ほとんどが缶詰用として加工されて食べられていましたが、近年では、追熟後の美味しさから、生食で食べられることが増えてきました。