西洋梨というと、「ラ・フランス」を思い浮かべる方も多いはずです。
しかし、西洋梨は「ラ・フランス」だけではありません。
西洋梨の中でも、「ル・レクチェ」という品種は、幻の西洋梨とも言われる貴重な梨です。
ル・レクチェとは?
ル・レクチェは、1882年にフランスで生まれた西洋梨の品種の1つです。
そして、ル・レクチェは、1900年代初めに、初めて日本の新潟県へ渡ってきました。これは、ラ・フランスが日本の山形県に渡ってきたのとちょうど同じくらいの時期です。
また、ル・レクチェは、和梨に比べて栽培が難しいとされる西洋梨の中でも、最も栽培方法が難しいとされています。その為、生産量は少なく、日本国内でもあまり流通していません。
ル・レクチェは見た目も、味も風味も優れているのに、生産量が少ない為、希少価値がとても高く、「幻の西洋梨」とされ高値で取引されています。
ル・レクチェの味や形などの特徴は?
ル・レクチェの形は、1つの果実の大きさが300~400g前後で、瓶のような形をしていて少しでこぼことしています。
色は、熟す前は黄緑色で熟すと黄色になります。サビ状が少なくツヤがあって美しいです。
味は、甘味がとても強く酸味はほとんどありません。また、果肉には果汁がたっぷり含まれていて、ソフトクリームのようにとろけるなめらかな口当たりです。
ラ・フランスとどう違うの?
ラ・フランスとはどのように違うのでしょうか?異なる点をいくつかご紹介しましょう。
まずは、見た目です。ラ・フランスは、ごつごつとしてじゃがいものような形で、皮には褐色のサビ状のものが見られるため、あまり美しいとは言えません。
しかし、ル・レクチェは、瓶型で、あまりごつごつとしていなく、果皮には褐色のサビ状のものは見られず黄色で美しいです。
また、味においても、ル・レクチェの方が甘みが強く、香りもラ・フランスに比べるとより芳醇で香り高いです。
また、栽培方法は、ル・レクチェの方がより困難で、追熟させるのにも時間がかかることから、生産量が少なくなっています。
ル・レクチェの主な産地は?
ル・レクチェの主な生産地は、新潟県です。国内生産量の約80%を新潟県が占めています。
100年以上も前から、ル・レクチェの栽培が続いている新潟県は、ル・レクチェの栽培方法を熟知していると言ってもいいでしょう。
ル・レクチェの収穫時期は?旬の時期とは微妙に違う訳とは?
ル・レクチェの収穫時期は、「10月下旬から11月にかけて」です。
一方、旬の時期は、「11月下旬から12月下旬にかけて」と、非常に短い期間です。なぜ、収穫時期と旬の時期が少しずれているのでしょうか?
これは、ル・レクチェは、収穫してから、自然追熟(自然の温度を利用して追熟させる方法)
まとめ
今回は、「幻の西洋梨?ル・レクチェの味などの特徴は?」についてお話してきました。
ル・レクチェの特徴を知っていただけたと思います。特徴を知ると、「幻の西洋梨」と呼ばれる理由に納得できることと思います。