秋になると多くの味覚が登場する事で美味しい季節ともなりますよね。

秋にしか味わえない味覚の一つには柿もあり、甘味やジューシーさが魅力ともなりますよね。

そんな柿にも多くの品種がありますが「御所柿」も人気の品種となっています。

御所柿の魅力をご紹介します。

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御所柿とは?

教師
御所柿は奈良県御所市が原産で甘柿のルーツとも言われている品種です。

江戸時代においては栽培が盛んに行われ、幕府や宮中にも献上された程人気のある品種となっていました。

しかし近年は甘味や外観の美しさが求められた新品種の登場によって、ほとんんど観かける事が出来なくなり「幻の柿」とも言われています。

俳人である正岡子規の俳句に「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」という有名な句がありますが、この句に登場する柿が御所柿と言われています。

御所柿の味の特徴は?糖度はどれぐらいなの?


御所柿は1個の重量が150g程と柿の中でも小さめな品種となっています。

果頂部にやや尖りがある四角形ながらふっくらと丸みを帯びた形となっています。

御所柿は数多くある品種の中でも糖度の高さが魅力となっています。

一般的に柿の糖度は15度程となっていますが、御所柿は17~20度の糖度にもなる品種です。

その為、甘味を存分に楽しむ事が出来る品種となっています。

果肉は柔らかく、粘り気がありかぶり付くとジューシーな甘味たっぷりの果肉を味わう事が出来ます。

外皮は鮮やかな橙色で果肉雨は鮮やかなオレンジ色となっています。

御所柿はちょっとした環境の変化などで生理落果し易い上、熟した時にヘタ隙や先割れが起こり易い事で、栽培が困難な品種とも言われています。

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御所柿の旬(食べごろ)と主に生産している県は?

ポイント
御所柿は奈良県御所地区が原産となっており、この地区のみの栽培となっています。

ただ奈良県においてもほとんぞ残存していない品種となっており、僅かな収穫量となっています。

しかし近年、奈良県では御所柿の復興に向けて栽培に取り組まれている事で、大阪中央市場へも出荷が行われています。

そんな非常に重宝されている御所柿は晩生種となっており、11月上旬~12月上旬が収穫時期となっています。

濃厚な甘味を堪能出来る御所柿は11月中旬~下旬が旬の時期と言えます。

「御所柿は 赤く熟して 落ちにけり」という有名な落書とは?

教師の画像
徳川家康が上洛して二条城にいた頃、京都で落書きをする者が多くおり、京都所司代の板倉勝重が探索を行おうとしましたが、徳川家康は落書きを観てみたいと要望しました。

そこの落書きには『御所柿は独り熟して落ちにけり木の下に居て拾う秀頼』と書かれており、これを観た徳川家康は「落書きは良くない事だけど、私の参考になる事もある」と言われた逸話があるのです。

あとがき

日本では古くから親しまれている御所柿。

甘味が非常に強い品種ながら、収獲数も出荷量も少ない貴重な柿となっています。

今後復興が広く行われると古き善き御所柿を全国で観かける事が出来るかも知れませんね。

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