いちごの画像

「静岡県で有名な農作物と言えば」と聞かれたとき、「いちご」と答えられますか。静岡県はいちごの産地です。

今回は、静岡県の「紅ほっぺ」についてご紹介します。

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紅ほっぺという品種について

黒板

1994(平成6年)、静岡県農業試験場において、「章姫」を母、「さちのか」を父として交配されてできたのが、「紅ほっぺ」で、2002(平成14)年に品種登録されました。

「紅ほっぺ」が作り出された背景として、静岡県で主力品種だった「章姫」が、甘味だけで酸味が足りないから味に飽きてしまうこと、果実が軟らかいため輸送性に向いていないこと、果皮の色が淡く果肉の色が白いことからケーキなどの装飾に使用しにくいという理由があります。

「紅ほっぺ」という名前は、果皮や果肉の色が美しい紅色をしていて、ほっぺが落ちるくらいコクがあって美味しいということから、いちご関係者や育成機関の公募により命名されました。

また、消費者に親しみを持ってもらえるようにという願いが込められています。

紅ほっぺといういちごの特徴は?

いちご狩りに来た女性

「紅ほっぺ」は栽培しやすく、「章姫」と同じくらいの多く収穫できます。

「紅ほっぺ」は長い円錐形で大きい果実です。しかし、「紅ほっぺ」はS(6g)のものから3L(25g)以上のものまであり、大きい果実と小さい果実の差が激しいことが挙げられます。

そして、「章姫」と同じくらいに果実が硬いです。濃厚な味わいの「さちのか」から生まれたので、「紅ほっぺ」はコクがあり、食味に優れています。

「紅ほっぺ」の糖度9.7度以上で「あまおう」並みの甘さです。また「章姫」にはなかった酸味が加わりました。

酸味はおよそ0.78%で、「あまおう」並みの酸味です。果皮には光沢があり、果皮、果肉ともに鮮やかな紅色、果心部は淡い赤色をしています。

また空洞はほとんどありません。 コクも酸味も見栄えも良くなり、ケーキなどの装飾に使えるようになったので、「紅ほっぺ」の使用をアピールしている洋菓子店もあります。

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紅ほっぺはどこ生まれのいちごでどこが主な生産地?旬の時期は?

ポイント

主な生産地は静岡県ですが、「紅ほっぺ」は県外でも栽培することができるので、静岡県以外でもいちご狩りができる所もあります。

静岡県は、平成28年産の収穫量と作付面積共に4位です。しかし、いちごの名産という認識は多くありません。

上位には栃木県「とちおとめ」や福岡県「あまおう」が占めているため、出荷市場において育成品種のポジションを得ることは品種が優れているだけでは勝てません。

そのため、「紅ほっぺ」を県外で栽培することによって作付面積の拡大を目指しています。東京市場、京浜市場でも販売されていて、シェアが大きいです。

いちごの収穫は10月中旬ごろから始まり、12月頃から5月頃まで出回ります。クリスマスシーズにはたくさんの「紅ほっぺ」が店頭に並べられます。

静岡県で生産している他のいちごは?

静岡県には「紅ほっぺ」以外にも、「章姫」「きらぴ香」があります。

あとがき

「静岡県の有名な農作物と言えば」と聞かれたら「紅ほっぺ」ともう答えられるはずです。

そのままのいちごとしても、ケーキと一緒に食べても、どちらでも美味しい「紅ほっぺ」を一度味わってみませんか。

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