びわ
野菜や肉類とは異なり、フルーツは甘さと酸味が調和した食べ物として世界中で愛されています。

日本においては一般的にミカンが代表的なフルーツかと思われますが、古くは奈良時代から親しまれてきたフルーツがあるのです。

それは「ビワ」です。

ビワは大きな種が中心部にあるフルーツとなっており、若い世代にとっては馴染みのないフルーツかと思われます。

しかし江戸時代になると栽培も盛んとなったフルーツで、日本の定番ともいえる存在でした。

そんなビワにも多くの品種があり、その中でもメジャーな存在とも言える「茂木」があります。

この人気の品種茂木についてご紹介します。

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茂木と白茂木という品種について

黒板
茂木は長崎県で奉公をしていた三浦シオという女性が中国商船によって運ばれたビワの原種を自宅に持ち帰り、種をまいた事から誕生した品種と言われています。

ちなみにこの自宅があった場所が長崎県茂木市となっている事で「茂木」として広がるようになりました。

東日本エリアにおいては「田中」という品種が主流となっていますが、西日本エリアでは「茂木」が主流となっています。

しかし、戦前まではこの茂木がビワの主流となっており、集荷時期も限られている事で時期が異なる品種の開発に取り組む事となりました。

そこで「茂木」の種に長崎県果樹試験場が放射線を照射した所、突然変異を起こして誕生したのが「白茂木」となのです。

その名の通り、茂木と比較すると外皮が白い事で「白茂木」と名付けられ1982年に品種登録されました。

茂木と白茂木というビワノ特徴は?

ビワの画像
茂木は40g~50gと一般的なサイズとなっていますが、甘みが強く酸味が抑えられている事でビワの濃厚な甘さを堪能する事が出来ます。

外皮は美しい鮮やかな橙色で中身も橙色となっており、ジューシーな果肉がしっかりと詰まっています。

ビワ特有の香りも感じられ、フルーティーさが茂木の魅力で、程良い硬さもありビワの食感も楽しめる品種です。

白茂木は名前の通り外皮が白っぽい事が特徴となっています。

中身も茂木と比較すると白っぽい果肉となっている事で「甘くないのでは?」と感じてしまいますが、茂木に負けず劣らずの甘さを秘めているのがこの白茂木の魅力です。

甘くて果肉がや輪かい白茂木はかぶり付くとジュースが溢れ出てきて、ほのかな酸味も感じられ甘みと酸味のバランスが整ったビワです。

卵型の形をしており、大きさは茂木よりも一回り大きく50g~60g程となっています。

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茂木と白茂木というビワはどこで生産されている?旬は?

ポイント
茂木は長崎県を中心に栽培されており、香川県や鹿児島県を始め、西日本エリア一帯で栽培されています。

そんな茂木の旬は5月~6月頃となっており、凝縮された甘味とビワの香りを存分に堪能出来る時期となっています。

白茂木は長崎県で誕生した品種となっており、長崎県内で栽培されています。

生産者は茂木と比較すると少ない品種となっていますが、「茂木よりも甘くて美味しい」という方も多いのです。

そんな白茂木の旬は6月中旬となっており、完熟し甘さを儒分に蓄えたジューシーな果肉は至福の時間を与えてくれます。

あとがき

西日本エリアで主流とされている茂木はどこか懐かしさを感じられながらも、食べ飽きない美味しさを誇っています。

そんな茂木から突然変異で誕生した「白茂木」も甘さと柔らかさが多くの方から人気となっています。

初夏になったら茂木を味わい、その後白茂木を堪能し、食べ比べを行ってみるのも楽しみの一つですね。

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