秋の味覚ともなる柿。

この柿の訪れを心待ちにしている方も多くいらっしゃいますよね。

柿にも数多くの品種がある事をご存知でしょうか。

柿には「禅寺丸柿」という品種もあり、高い人気を博しているのです。

そんな禅寺丸という品種についてご紹介致します。

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禅寺丸柿とは?

教師の画像
禅寺丸柿は川崎市で1214年の鎌倉時代に星宿山王禅寺の山中で発見された品種となっています。

どの品種の交配によって誕生したのか不明となっていますが、800年以上の歴史を持つ品種です。

1638年頃から王禅寺近隣地域に栽培が広がり、明治時代の末には最盛期を迎える程、大変人気のある品種となっていました。

この禅寺丸柿が栽培されているエリアの地名は柿生となっていますが、禅寺丸柿の栽培が盛んな事で柿の名前が付いた地名となっているのです。

1921年には約940tの生産量となり、全国へ流通されていましたが、甘味や外観の良さが求められるようになり、新品種が続々と排出された事で、禅寺丸柿は1965年頃に姿を消してしまいました。

しかし、柿生にとって禅寺丸柿は欠かす事が出来ない特産品となっていた事で、柿生禅寺丸柿保存会が発足され、改めて禅寺丸柿の魅力を復活させる働きにより、2007年に国の登録記念物に指定され貴重な文化財として指定されています。

禅寺丸柿の味の特徴は?糖度はどれぐらいなの?


禅寺丸柿は柿の代表格ともいえる富裕柿よりも小ぶりのサイズとなっています。

また小ぶりとなっている上、種が大きい品種となっており、食べる事が出来る果肉部分が少ない傾向にあります。

食味部分が少ない禅寺丸柿は非常に甘味を堪能出来る品種となっている事で、多くの方から人気を博していました。

外皮の色合いは鮮やかな橙色で果肉はオレンジ色に黒色が混じりあった色合いとなっています。

果肉はとても柔らかく、かぶり付くとジューシな果肉がとろけるような食感となっています。

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禅寺丸柿の旬(食べごろ)と主に生産している県は?


禅寺丸柿は川崎市原産の品種となっており、川崎市麻生区で栽培が行われております。

収獲数非常に少なく、全国的に流通される事がほとんどない品種です。

ただ花粉が多い品種となっている事で、受粉目的で栽培される事も多く、埼玉県や長崎県、東京都においては受粉用の禅寺丸柿が栽培されています。

そんな禅寺丸柿は10月中旬頃~11月中旬頃に収獲が行われています。

その他


古い歴史を持ち、日本初の甘柿とも言われている禅寺丸柿は保存会の発足により、地域を挙げて禅寺丸柿の盛り上げが始まりました。

生食は勿論なのですが、禅寺丸柿を使用したワインやお菓子といった加工品が特産品ともなっています。

また麻生観光協会や関係団体の協力により、禅寺丸柿のキャラクター「かきまるくん」の着ぐるみが作成され、催事事で大活躍しているのです。

あとがき

800年という長い歴史を持った禅寺丸柿。

一度は新品種の登場によって姿を消してしまいましたが、地域の協力によって再び脚光を浴びる存在ともなっています。

小ぶりながら甘味を楽しむ事が出来る禅寺丸柿を一度は味わってみたいですね。

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