秋になると多くの果物が流通し始めてきます。

その中には橙色が美しい柿もあり、店頭に並んでいるとついつい購入してしまいますよね。

そんな柿には多くの品種がありますが、紀の川柿という品種をご存知でしょうか。

紀の川柿という品種の魅力をご紹介致します。

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紀の川柿とは?

黒板
紀の川柿は渋柿である「平核無柿」を木に成実させた状態で完熟させ、脱渋させた品種となっています。

一般的に渋柿は収穫後に炭酸ガスやアルコールにて脱渋作業を行いますが、紀の川柿は自然に脱渋させる方法となっています。

渋柿を自然に脱渋させると完熟状態となってしまう事で、果肉が柔らかくなってしまいますが、紀の川柿は完熟状態になっても、硬さが残る品種となっています。

紀の川柿の味の特徴は?糖度はどれぐらいなの?


紀の川柿は木に成実させたままの状態で脱渋させる為、一般的な平核無柿と比較すると濃厚な橙色の外皮となっています。

そして果肉はゴマと呼ばれるポリフェノールの一種であるゴマが多く観かけられます。

このゴマが多い程、甘味を楽しむ事が出来るのです。

形は平核無柿と同じ四角く、ふっくらとしています。

そして紀の川柿の大きな特徴は糖度の高さです。

自然に完熟した紀の川柿は16~18度程の糖度があり、強い甘味を楽しめる品種です。

果肉は程良い硬さがあり、食感も魅力的です。

自然の力で脱渋された紀の川柿は強い甘味の中にほんのりと渋みが感じられ、柿本来の味わいを感じる事が出来ます。

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紀の川柿の旬(食べごろ)と主に生産している県は?

ポイント
紀の川柿は和歌山県北部の紀の川流域で栽培されている特産品となっており、和歌山県飲みの栽培となっています。

紀の川柿は一般的な平核無柿とは異なり、自然に脱渋させる為、収穫時期が遅く10月下旬~12月下旬頃となっています。

甘味が十分に蓄えられながらも、しっかりとした果肉の紀の川柿を味わうなら12月上旬~中旬頃がおススメとなります。

その他


一般的に平核無柿は収穫後に脱渋作業が行われますが、紀の川柿は青いうちに固形アルコールが入った袋を被せられ、脱渋作業が行われます。

脱渋が行われた後も収獲されず、甘味が引き出されるまで放置されるのです。

その為、栽培には手間や時間が多く掛かり、紀の川柿は平核無柿と比較すると、やや高めの価格となります。

この栽培の困難さや手間暇が多く掛かる事で「幻の柿」とも呼ばれています。

しかし柿本来の美味しさが味わえるとして、人気が高い品種なのです。

外皮が美しい色合いながら果肉がゴマで黒くなっている事で、食べるのを懸念されてしまう方も多くいらっしゃいますが、食べると多くの方が虜となってしまいます。

あとがき

果肉が黒い品種となっている紀の川柿は甘味が堪能出来る品種として、贈答用としても重宝されています。

黒さにビックリしてしまう方もいらっしゃいますが、味は文句無しどころかリピーターになってしまう程の味わいです。

柿好きならば一度は味わって頂きたい品種です。

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