旅行した先で、偶然見かけた旬のプラムを買って帰ってきたものの、食べてみたら、想像以上に酸っぱくて驚いているあなた。
それは、まだ未熟なプラムだった可能性がありますよ!
今回は、プラムが酸っぱい原因をお話しするとともに、甘くする方法をご紹介したいと思います。
また、甘くする方法を実践しても、まだ酸っぱかった場合でも、美味しくいただける方法も合わせてご紹介します!
目次
プラムが酸っぱい原因は?
まず始めに、プラムという果物についてご紹介しますね。
バラ科サクラ属の植物で、お買い求めになっているので、お分かりかと思いますが、夏に旬を迎えます。
中国原産の「日本すもも」に分類され、なんと奈良時代に伝来したと言われている、歴史ある果物なのです。ちょっと驚きですよね。
ちなみに同じすももでも、ヨーロッパ大陸から伝来した「西洋すもも」というものがあり、それがプルーンに当たります。こちらも、欧州では紀元前から栽培されている、歴史の長い果物です。
本題に入りますが、プラムにはリンゴ酸とクエン酸が含まれていています。そのため、あの独特の酸っぱい味になるわけです。ちなみに、その成分は疲労回復などに効果があります。
酸っぱいプラムは追熟することで甘くなる?そのやり方は?
プラムは、完熟してしまうと日持ちがせず、更に実がすぐに傷んできてしまうため、緑ががかった未熟な状態で収穫されます。
その後、常温で3日程度、追熟することで完熟の状態を迎えます。
ですから、プラムの酸味を抑えて、甘みを引き出すためには、この追熟という作業が必要になるのです。
では、その追熟のやり方をご説明しますね。
① プラムを流水で洗い、水気を拭き取ります。
② ザルなど通気性の良く、平べったいものの上に、①を重ならないように広げます。
③ 直射日光は避け、涼しい場所に②を置けば、終了です。
実全体が赤くなり、優しく触れ、柔らかみが感じられるようになったら、完熟の証拠ですよ。もちろん、熟すスピードには個体差があるので、完熟したなと感じたら、その都度、取り除いてやって下さいね。
また、完熟した実をすぐに食べない場合は、紙袋に入れて、冷蔵庫に入れて下さい。なるべくなら、温度変化の少ない野菜室がお勧めですよ。
追熟させてもまだ酸っぱいプラム・・・どうやって食べればいい?
当然、青果です。当たり外れがありますよね。せっかく時間をかけて、環境を整えて追熟をしても、残念ながら、酸っぱいままのプラムもあります。
そのような場合は、生食は諦めて、加工してみるのが一番ですよ!
甘みが強い果実より、酸味があるからこそ美味しく仕上がる、ジャムやコンポートに加工してみてはいかがでしょうか。それを使って、ケーキやタルトのトッピングにするのもお勧めですよ。
ここで簡単なジャムの作り方をご紹介しますね。
<材料>
プラム 適量、砂糖 プラムの重さの5割程度の量(酸味が強い果物なので、レモン汁は必要ありません)
<作り方>
① 皮ごとよく水で洗い、きちんと水分を拭き取ってから、なり口を爪楊枝で取ります。
② ①のプラムにぐるりと包丁を入れて半割りにし、種ごとお鍋(酸味が強いので、ホウロウ鍋を使って下さいね。)に入れます。
③ プラムの半量(本当は6~7割程度ですが、種の重さがあるので、今回は5割で)の砂糖を入れ、蓋をしてしばらく放置します。
④ ③の砂糖が溶けて、水分が出てきたら強火にかけます。
⑤ ④の灰汁を取りつつ、10分ほど煮て、種を取り出したら出来上がりです。(冷えるととろみが出てくるので、この熱々の状態ではさらっとした仕上がりで大丈夫ですよ)
皮の色味が全体を広がるので、驚くほどきれいな赤色のジャムに仕上がりますよ。
まとめ
旬をプラムの甘みを引き出す方法をご紹介してきました。
そんなに難しいことはありませんよね。毎日、追熟の経過を確認していれば、ちょうど良い完熟加減で食べることができます。酸味と青臭さが抜けて、美味しくいただけますよ。
ただ、それでも酸味が残ってしまっていたら、これはこれでチャンスです!ジャムにコンポートに加工すれば良いのです。